どこまでも・・・優しい笑顔に癒されました..。
 八月のクリスマス CHRISTMAS IN AUGUST
この映画はなんと優しいピュアな恋愛映画なのでしょうか...
またこのような作品を韓国映画で観させてもらえるなんて、本当に韓国映画の奥の深さを感じました。
今たしかに韓流ブームになって韓国映画、ドラマのレベルの高さに評価が高まっていますが、
これは(作品レベル)、今始まった事では無いとはっきり言えますし、ヨン様、イ様などの流行などでなく内容をしっかり見たファンが定着すれば素晴らしいと思うのですが...
私もこの作品を初めて観た4、5年位前から韓国映画ファンになって、多くの韓国映画を観させてもらいましたよ(そーなんです、素晴らしい作品が多いのです)

優しい映画、ピュアな映画、あたたかな映画...
はっきりとした愛の言葉などはこの映画では出てきません。そしてラブシーンもありません..
激しい恋、感情が大きく高ぶるような愛、これが恋愛映画だ!というような作品とはまったく違う、
メンタルな所だけに問いかけようとしているのでしょうか、ドラマはゆっくりと優しく進行していくのです。
ジョンウォンのタリムを見つめるどこまでも優しい眼差しは作品をとおして変わる事はありませんでした..。
彼にとっては迫り来る運命を前に、タリムだけが陽だまりのようだったのかもしれません...
そう、タリムの存在、彼女への愛が今生きている唯一の証だったのでしょうか...。
このドラマの静かな進行は彼の心への感情移入を容易にしてくれる.. だからタリムに対する気持ち、
心の葛藤が手に取るようにわかるのです..それが辛い、切ない...
またタリムの心も同様に痛い程わかってくるのです(そんな気がするのです)
この静かな展開は逆に私たちに考える時間を与え、このドラマを深く々見つめられるようになるのです。

タリム役のシム・ウナ、なんて素敵な女優さんなんでしょうか...まいっちゃいました。
少し角のある、大人の女とはまだまだ言えない女性が、けっして理想ではないだろう男性に徐々に引かれていく様を見事に演じました。
後半彼女の演技は頂点に達しすべての人を魅了するでしょう..(きっと)
そしてジョンウォン役のハン・ソッキュ、「シュリ」「二重スパイ」でも多くの評価を得ている韓国を代表する役者さんのひとりとなっております..今回、彼のどこまでも優しい姿は観ている人を慰め、そして空しい、切ない姿は皆の涙を誘う事でしょう...
シム・ウナにも言えるのですが、この「八月のクリスマス」は二人のベスト作品と言って良いでしょう。それほどこの作品の表現は素晴らしく韓国映画でも最高の作品だし、すべての映画を通 してもトップクラスの作品であると私は思っています。

そして、セリフのない(いらない)ラスト15分は言葉では言い表せません..是非、観てそして感じて下さい。
この作品の繊細さ、丁寧さ、切なさは何度観ても感動が褪せる事はありません。