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ピエロに結婚行進曲を 74,11,30
放送
監督：児玉 進、脚本：市川森一 出演者：滝田裕介、志摩みずえ
解 説
徳光さんの競馬実況で始まる今作．．．
見事ショ−ケンオーの勝利によりオサムはすってんてんとなる．．。
相変らず気のきいた設定に、さあ今回も面白くなるぞぉ〜！！
文無しのオサムにアキラが儲け話を持って来た所からドラマの始まり〜始まり〜．．．
さて今回．．
いつになくオサムアキラのコンビネーションが小気味良いのが見ものだ、関連してアキラの位
地が一歩前に出たのも今作の特徴だろうと思う．．
これ以降アキラのキャラははっきり確立しオサムとセットで主役になった感じだ。
という訳で今回はアキラの活躍、そしていつもの失恋劇を哀愁感たっぷりに見せてくれました。
もうひとつ綾部さんの恋も併せて進行していくのも楽しい。
いつもクールな綾部さんが何とも乙女ッチック？なのだろう．．． 女の一面
が画面を通して伝わってきます。そう岸田今日子さんの演技が冴えます！
その綾部さんの恋相手、画家磯崎を演じるのが滝田裕介さん、ベテラン俳優さんです。
代表的には『事件記者』『細うで繁盛記』等があるが年代的に『細うで・・・』が印象的ですね．．．
主役「加代」(新珠三千代)の夫「正吾」役をやっています。そうです山水館の旅館主なのですが．．．
これがまたしょもない役どころで加代はこの愚夫の為に散々苦労させられるのである。またその妹の正子(富士真奈美)の加代いじめは有名となりましたね。
そして正吾は岸壁から落ちて死んでしまうのですが正吾の最後の叫び「かよぉ〜〜〜！」は今でもしっかり覚えています。たしかこの後も正吾の弟役「正六」という役で出演されていたと思います(これも嫌な役だったな)．．．。テレビ館的にもうひとつ『ウルトラＱ』(クモ男爵)
にも出演してました。
さてその磯崎、どう取り入ったか綾部さんの父上の肖像画を描きその上綾部さんの心までも奪ってしまったようなのだ。前項でも述べたが、恋をしている綾部さんの描写
がとても良い．．もはや二人の結婚は時間の問題だ。 しかしこの紳士磯崎に問題が２つ、女房と愛人．．．世間向きには独身で通
しているのだ。そこで、知り合ったアキラに仕事の依頼をする。報酬100万！アキラはオサムに話を振った。何も知らないオサムはのこのこと待ち合わせ場所に．．．合い言葉は「BEN
LINE(ベンライン)」
興味深い磯崎語録として
１「女房を殺したい理由なんて亭主の側には吐いて捨てるほどある」
２「人は生きていれば様々な過ちを犯す．．過ちを切り捨てる者もいれば、それを背負っていく者もいる」
紳士の裏に隠されている磯崎の利己主義なさもしい心を写しだす．．．しかし恋は盲目とはよく言ったもんですなぁ〜綾部さん．．．
さてさて、もうひとり磯崎の愛人に夢中になってしまうのがアキラちゃん、
眠っている彼女の可憐？さにいかれてしまったらしい．．．はかない恋の始まりだ。
見どころとして、大人(ずるい)の磯崎と若い(純粋)なアキラを比べ見るのも面
白いだろう．．． うわべ優しい紳士な男とうわべがさつな純な男を女はどう見てるか、な〜んてね！
ここでもアキラの純なキャラが際立つ．．．アキラがある意味オサムを押し退け人気となった訳が今作を観るとよ〜く分かりますね〜。
寝ている(ふり)彼女の脇で一生懸命タマゴを割っているアキラ、 そして起きた彼女に熱いお茶を差し出すアキラ・・・タマランですなぁ〜（私の大好きなシーンです)
愛人(杉のり子)役は志摩みずえさん、
この人も無名ですが前にもショーケンの『風の中のあいつ』にも出演してましたし後の『俺たちの旅』にもチョロっと出ています。
また今回の脱ぎっぷりもよく、アキラとのベットシーンや風呂場のシーンは『傷だらけ．．』の名場面
と言って良いでしょう。 前の「緑魔子」「中山麻理」「荒砂ゆき」さんたちとはまた違った．．．
なんて言うか“素人娘の裸”って感じですかね、これがかえってそそられちゃったりするんですね．．．f(^^;)
もうひとつ、アキラの童貞喪失が叶ったのか気になりますねぇ〜、ここも『傷だらけ．．』の謎？の部分なのですが、前にも中山麻理さんに筆下ろししてもらったようなもらわないようなって感じでしたが今回はどうだったのでしょうか？分からないアキラちゃんはちゃんと全う出来たのでしょうか．．．さ〜みんなで考えましょう！
さあラスト．．．
プライドを傷つけられた綾部さん、プライドのないオサム、本能で動くアキラ．．．そうです、突き付けられた状況を黙って見てられないのが‘傷だらけの天使たち’なのです．．．
綾部さんの、そしてアキラのはかない恋は終わりました．．．しかし、オサムアキラの向かう明日はきっと明るいのです。
最後に今回笑いと涙で私たちを魅了してくれた、初登場児玉監督に拍手を贈りたいと思います．．．ではまた来週。
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