特別映像
「太陽がくれた季節」作詞:山川啓介、作曲:いずみたく、歌:青い三角定規
 石橋正次、青木英美の歌

 
村野武範(ビギン)
酒井和歌子
有島一郎(校長)
 
穂積隆信(教頭)
柳生 博
佐藤 慶(理事長)
 
石橋正次(高木)
頭師佳孝(柴田)
保積ペペ(山本)
 
大田黒久美(生田さん)
剛 達人(カタギリくん)
青木英美(マキちゃん)
 
降旗文子(マネージャー)
沖正夫/森川正太(転校生)
菅井きん(ウメさん)
飛び出せ!青春 昭和47年2月20日 〜 昭和48年2月18日
日曜日 午後8:00 〜 8:56 全43回

青春学園ドラマの元祖と言ったら「青春とはなんだ」(S.40〜41放送)だが、 私たちの年代の学園ドラマと言えばなんて言ったって「飛び出せ!青春」と言えるだろう。

もちろん「飛び出せ・・」の前に放送していた「おれは男だ」もあるが青春学園ドラマの定義として「青春とはなんだ」からの路線、制作会社が東宝流れで言えば「飛び出せ!青春」と言う事になる。中心となる先生と生徒の熱いドラマの展開だ。「おれは男だ」はウーマンリブに対抗する剣道部小林くん(森田健作)とバトミントン部の吉川くん(早瀬久美)を中心とした学園コメディ的な感じで作られている。また制作会社がこちらは松竹となっている所も含めドラマとしてのニュアンスが変ってきている。しかし「おれは男だ」も傑作として有名となった。そしてNTV日曜8時放送と言う共通 点もあって「おれは男だ」終了翌週より「飛び出せ青春!」のスタートとなったのだった。またこの東宝学園ドラマは次回の「われら青春!」まで続くのだが、その後青春ドラマの主役は中村雅俊の時代がやって来る事になる。余談なのだが以降東宝は学園ドラマから手を引いた感じになっている。「われら・・」の後「俺たちの勲章」を制作しているが、これは刑事もので学園ものは「われら・・」が最後となったようだ。ちなみに中村作品である「俺たちの旅」「青春ド真中!」「ゆうひが丘の総理大臣」はユニオン映画が制作している。ついでに言えばユニオン映画は「おひかえあそばせ」から始まる石立鉄男シリーズも制作している。...え?「おくさまは18歳!」ですか?..「おくさまは・・」は大映テレビ制作でTBSの番組だから、やはり流れが違う事になる。

マズイ、話しがかなりそれてしまった...気を取り直して「飛び出せ!青春」のお話を... しかしこの「飛び出せ!青春」色々な話題、キャラクターを登場させ数々の伝説?を作ってくれました。 エピソードについては後でじっくりとお話させて頂くとして、まずは登場人物の紹介といきましょうか..。
まずはビギンこと河野武先生に村野武範、彗星のように現れた感じで予備知識としてまったくなく、この前にもドラマに何本か出演してたようだが「飛び出せ・・」で一躍有名になった感じだ。また先生と言えば夏木陽介や竜雷太のイメージが強かったが今回はボサボサ頭のちょっと変った先生、しかも第一話から柴田、山本に騙され県立東高校で就任挨拶をしてしまう大失態をやらかしてしまうように、出だしでどうなる事やらと感じたのだが三の線を備えた今風熱血先生をしっかりと演じてくれた。上記にも書いたが学園ドラマの定義として熱血先生、話のわかる校長、悪い教頭、教頭の腰巾着、悪徳理事長、マドンナ先生そして劣等生たち...このパターンは今回も健在。
杉田校長には私の大好きな有島一郎が演じたが何と言っても「若大将シリーズ」加山雄三さんのお父さん役は最高で有島さんが登場するたびに楽しくて楽しくて、また飯田蝶子とのやりとり何かも良かった。そして今回はとても良い校長役をやりました。入学試験なし来る者は拒まずをモットーに杉田校長流教育論を掲げているが時折みせるユニークな所はしっかり押えていましたぞ。江川教頭には穂積隆信、こちらも名物教頭?になっちゃいました。憎たらしい役を面 白可笑しくやってくれました。そしてその教頭の腰巾着役、塚本先生には柳生博、こちらもハマり役となった、教頭とのコンビもバッチリでこの後の「われら青春!」でも有島、穂積も含め継続出演していた。そしてマドンナ先生本倉明子役には酒井和歌子、酒井さんも私が小学生時代に憧れを抱いていた女優さんのひとりだがホントに可愛かったのです。しかし今回は堅物男嫌い、柔道2段、空手初段、合気道3段、剣道4段、棒高跳び記録保持者の猛者?と言う設定で河野先生もタジタジの役をやったが、どうしてもイメージがね...だから個人的に不満も少し。また酒井さんの叔父理事長役は佐藤慶だったが佐藤さんもまさに上手く憎たらしい演技をしてくれてます。全体的にコメディ調が強い本作が佐藤慶さんの出演により引き締まったようだ。

さあ生徒に行きましょう、高校5年生、高木勇作役は石橋正次「飛び出せ・・」で無くてはならない人だ。背は低かったがカッコ良かった、当時の私は生きざまも含め「高木勇作」に陶酔しきっていたし私自身の考え方も左右された程ハマってしまっていた。そしてその高木と同じアパートに住んでいて唯一心を許している女生徒生田みどり役には大田黒久美、この娘も可愛かった。彼女も前年放送の「ワン・ツー・アタック!」で主役を演じていて、そこそこの人気もあったようだ。片桐役は剛達人、この人も学園ドラマ常連?で「これが青春だ」からの生徒役やってます。セクシー女生徒森下真樹役には青木英美、高校生離れした色気に参ってしまったヤカラも多いのでは?人気のしるしですか「われら・・」にもラーメン屋で働いていたし「太陽にほえろ!」でレギュラーで出演もしていました。ズッコケコンビの柴田役は頭師佳孝、山本役に穂積ペペ、共にだんご屋のせがれで親同士は仲が悪い。また第7話より木次役で沖正夫(森川正太)が登場するがその他の生徒は本編でゆっくりと紹介しよう。その他には、学生寮の管理人後藤梅子役に菅井きん、ラーメン屋の店主には名古屋章、この人も学園ドラマではおなじみです。
さてさて、ダラダラと長く書いちまいました...そろそろ本編スタートといきましょうか・・・ね。