河野 武 
江川教頭 
後藤梅子
片桐次郎
木次祐一
小西 猛
生田みどり
矢吹礼子
:村野武範 
:穂積隆信 
:菅井きん 
:剛達人  
:沖 正夫 
:関田哲也 
:大田黒久美
:相原ふさ子  
  本倉明子 
塚本先生 
名和半次郎
柴田良吉
中尾洋一 
中村 清 
畑野ふみ子
大島妙子
:酒井和歌子
:柳生 博 
:名古屋章 
:頭師佳孝 
:武岡淳一 
:五十殿敬一
:降旗文子 
:小椋寛子
  杉田校長 
本倉理事長
高木勇作 
山本大作 
谷岡次郎 
森下真樹 
桜井弘子
有島一郎
:佐藤慶
:石橋正次
:保積ペペ
:谷岡行二 
:青木英美
:松原麻里

第2話:ヘソはお前だ!  72,2,27 放送
監督:高瀬昌弘、脚本:永原秀一  出演者:南風洋子  

『飛び出せ!青春』の作品ステージに『寮』が加わったのもアクセントとしては良かったようだ。
毎話ようにこの寮の場面が登場するほど『寮』は作品に溶け込んで『学校』とは違った場面も見せてくれた。
第2話はこの寮に河野が入居する所からはじまる。
河野にぞっこんの森下真樹(青木英美)はお出向かいまでして河野を歓迎したが、その他特に片桐は悠々自適の一人部屋を追い出され面白くない様子..この片桐、真樹ちゃんに対するお熱ぶりは作品を通して続いていくのだがこれもまた面白い場面をいくつも見せてくれました。
もちろん観ている私たちもこの真樹ちゃんには随分魅せられましたが..高校生離れしたプロポーションとお色気は他を圧倒!しかし良いのはスタイルだけではありませんぞ!『飛び出せ!青春』に彼女がいた事は作品を幾重にも面白くしたと言ってよいだろうしまんまお嬢の態度や河野などによく使った甘え、片桐に使った突き放し..これらをよく使いこなしてくれたのも楽しかった。男子連中に『あんたたちっ!』と言う言葉を何度使っただろう...見すかされてるというか、私もよく女生徒に同じ言葉を使われたものですf(^^;)...
その他、寮には大島妙子(小椋寛子 )さんがいるのですが、彼女も通しレギュラーで頑張った一人ですね。

作者たちはこの『寮』をどのようにドラマの味付けに使うのか当初は手探りだったようの受け取られる..
初期段階では『寮生組』対『通学組』の構図も意識した場面がいくつか出て来るが今回は河野入居で冴えない寮生を柴田、山本(通学組)がからかう場面が見られる。こいつら完璧に仲が悪いといった感じだ。また別の回では『片桐さん』になってみたり、何か位置の探りを入れてたようでもある。今回は片桐は寮生のボス的存在なっていてもうひとつ『高木』『片桐』の構図も考えられるが、しかしこれら局面は回が進むにつれ見事分解してしまった。
分解したからダメかと言うと全然そうではない。ドラマのスタンスが決ると前後左右の位置がはっきりしキャラの性格も確立し作品の魅力がどんどん増して行ったのだと思う。前にも話したが『河野』『高木』は前半ドラマのある意味太い柱としてあったが、中盤以降他のキャラが魅力を発揮、先の真樹ちゃんはじめ各生徒が頑張ったのも良かった。教頭たちもしっかりと名を残してくれたしね!そう言う意味で『飛び出せ!青春』が青春学園ものの代名詞となったのも彼等のおかげだとも言えるのではないだろうか..。
まあ、そのあたりはこれからってことで...

さて一方、今日も気ままにサッカー練習の高木はスポーツ部を渡り歩くジプシーを自称するようにスタンスがいい加減だ。
河野は当然高木の才能を見抜きサッカー部への専念を迫るが、そこはひねくれくせ者高木君、虫の好かない奴の言葉など聞き入れそうもなし..そればかりか河野の寮追い出しに加担、片桐たちに一考を授け河野への敵意をむき出しにする...
そんな時、同じ屋根の下に住む生田みどりから母子二人の生活や高木の性格を聞いた河野はガチンコ勝負に出る。
高木の家に乗り込み、サッカー部のヘソ(主将)になって俺と戦えと高木の闘争本能に火をつけるのだ(くぅーっ、中々の見せ場ですぞ)
そこで高木君、歌うたっちゃうもんね〜、かっこ良すぎっす。もち『夜明けの停車場』で決り!

..ちょっと一服。そうです今話から「生田みどり」大田黒久美さんの登場となってます。高木君の唯一心を許す相手ですね。
今話を観るだけで十分伝わりますが、もうひとつ女生徒としての魅力も発揮、マキ派、みどり派が出たほど人気を二分したようでした。明るく活発な真樹に対し地味ではあるが清楚な感じが良かったようだが、なんてったって一番のインパクトは高木君に対する一途な女を徹底的に演じきってくれた所だろう..女房にするならみどりさんみたいな人がいいなぁって憧れてたひとたちも多かったのではないだろうか?そんな訳で今話以降も残念ながら高木が登場する回でしか「生田みどり」さんを拝見することが出来なかったのが残念でしたねぇ。

さ〜て話は決りと思いきや、おふくろさんの帰宅により高木は開きかけた心を閉ざし河野を追い出してしまう..。
そう、お酒に酔って帰って来た母を見られた事が堪え難い屈辱だったのだ。彼にとっては飲み屋で働く、外人客に酒を注ぐ母をどうしても許せなかったのだろう..そしてそれを『恥』としていた。

子供の時、多かれ少なかれ誰でも親を恨んだ事があったのではないだろうか...私にもありました。
私の母はほぼ家にいる事はなく、いわゆる『鍵っ子』で育った小学生時代..世間では家に帰ると暖かい母の出迎えとおやつが待っている。
私には机に置かれている50円玉ひとつだけが出迎える毎日だったのを今も強く記憶している。愛情とは何の関係もない家庭の事情なのに只々親を恨んだものだったですねぇ。だから参観日なんかも来て欲しいと思った事はなく、また来る事も少なかったのです。だからなのか何なのか母親が学校へ来るともの凄く恥ずかしい気持ちになったのを覚えてます。
この場面を観た時、何か自分にオーバーラップして見えたのです。そう高木の気持ちが分る気がしたのです。
しかし、
そんな甘えに甘えた考えに河野先生は大喝を入れてくれたのです(私も一緒になってぶったたかれました)
いつも子供の写真を大切に持っている母親、子供の事だけを想ってくれている母親...
「素晴らしいお母さんじゃないか!、素晴らしいお母さんじゃないか!・・・」
殴りながら何度も何度も叫ぶ河野...高木は自分の愚かさに只、涙するしかなかったのです。
この場面は強烈でした。河野先生の熱いメッセージが誰もの心を貫いたのではないでしょうか...
その後は言わずもがなです。男と男の言葉を越えた理解が河野と高木の互いの心を繋いだようです。男っていいなぁ〜と思える瞬間かもしれません..

そしてグランドには、サッカー部のヘソになり凛々しく笛を吹いている高木君の姿があるのでした。 おしまい\(_ _)   2007.4

片桐くん、さあ出てってちょうだい!
当初、寮生組と通学組は仲が悪いようで..
サッカー部員でなければ、もう来なくていい!
河野追い出し作戦スタート!
トラブル期待のご両人
赤っ恥の河野先生です。
いざ!高木邸へ..
ヘソになれ、高木!
歌っちゃうもんね!
出て行けよ先生!
毎朝墓参りをする高木の母
いよいよ男と男の激突だ!
キャプテン高木の誕生